prose

ひかりを 待っている 

あおじろいひかり
あおじろいひかり

この洞窟は暗くて渇いている
手探りで石の壁をたどり
もしかしたら出口があるのではないかと
淡い夢を見ている

積み上げられた石の向こうから
誰かが揺らすざわめきが
響いては消え 消えては響き
わたしのこころを打ちのめす

月が昇れば
おそらく
あおじろいひかりは現れる

それが囚われ人を照らすかは
定かでない

石壁は堅牢で
なにより
窓のないこの地下牢に
ひかりが通り抜ける道があるのか

ひかりを
待っている

囚われ人はひかりに焦がれて
いつか壁が崩され
あのあおじろいひかりが照らすのを
暗鬱の牢獄に静謐のちからが波紋をもたらすのを
待っている

叶わぬ夢を
見ている

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